
医療機器のクラス分類とは:薬機法の基本的な考え方
日本では、すべての医療機器が薬機法(正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって規制されています。その規制の中心となるのが「クラス分類」です。医療機器は人の体に直接触れたり、体内に入ったりするものが多く、万一不具合が起きた場合のリスクの大きさが機器ごとに異なります。そのリスクの差を反映して、薬機法では医療機器を4段階のクラスに分類しています。
この分類は国際的な基準(ISO 13485など)にも対応しており、日本だけでなく世界で広く使われている概念です。
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クラス
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リスク
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カテゴリ名
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代表的な機器の例
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クラスⅠ
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極めて低い
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一般医療機器
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メス、ピンセット、聴診器、救急絆創膏 など
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クラスⅡ
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比較的低い
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管理医療機器
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MRI、超音波診断装置(一部)、電子内視鏡 など
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クラスⅢ
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高い
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高度管理医療機器
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透析器、ペースメーカー(一部)、人工関節 など
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クラスⅣ
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非常に高い
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高度管理医療機器
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植込み型心臓ペースメーカー、ステント など
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出典:厚生労働省「医薬品・医療機器」
クラスⅠとクラスⅡの違いは「第三者チェックの有無」
クラスⅠ(一般医療機器)とクラスⅡ(管理医療機器)のわかりやすい違いは、製造販売を始めるときに「第三者機関(国が指定した審査機関)によるチェックが必要かどうか」です。クラスⅠは第三者機関による審査・認証が不要で、PMDAへの届出のみで製造販売を開始できます。クラスⅡ以上になると、認証機関(RCB)での審査、または厚生労働大臣の承認が必要になります。
一般医療機器(クラスⅠ)とは:薬機法の定義と具体例
薬機法 第2条第7項では、一般医療機器を次のように定義しています。
「高度管理医療機器及び管理医療機器以外の医療機器であって、副作用又は機能の障害が生じた場合においても、人の生命及び健康に影響を与えるおそれがほとんどないものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう」
出典:厚生労働省「医薬品・医療機器」
簡単に言うと、「一般医療機器とは、もし不具合が起きても人の命や健康にほぼ影響しない医療機器」です。4つのクラスの中でもっともリスクが低い区分で、日常的に医療現場や家庭でも使われているものが多く含まれます。
一般医療機器の具体例
薬機法上で一般医療機器に分類される代表的な医療機器は以下のとおりです。
・手術用のメス・ハサミ・ピンセット(外科用器具)
・聴診器
・水銀柱式血圧計
・経腸栄養注入セット(チューブで栄養を送る器具)
・ネブライザ(吸入器)
・X線フィルム
・血液ガス分析装置
・手術用不織布(防護カバー類)
・救急絆創膏(はんそうこう)
いずれも「万が一不具合が起きても、それによって直接命を落としたり重篤な障害を負う可能性が極めて低い」という共通した特性があります。
一般医療機器と「雑貨(家庭用品)」の違い
救急絆創膏や聴診器など、一般の家庭でも使えるものが含まれるため、「これって医療機器なの?」と感じるものもあるかもしれません。医療機器と雑貨の違いは、その用途にあります。薬機法上の「医療機器」として認められるためには、PMDAや厚生労働省への届出・承認が必要です。医療機器として届出がされていない製品は「医療機器」とは認められず、「医療機器」と表示・販売することは薬機法違反になります。
一般医療機器の製造販売に必要な「届出」
一般医療機器(クラスⅠ)を製造・販売するために、まず必要な手続きが「製造販売届出」です。クラスⅡ以上の機器と異なり、PMDAの審査や厚生労働大臣の承認を受ける必要がなく、原則として届出をした時点から製造・販売を開始できます。
届出に必要な書類
PMDAへの届出に際して、主に必要なものは以下の3点です。
・製造販売届書
・製品の外観写真
・添付文書(使用方法・警告・禁忌などを記載した説明書)
審査が不要なぶん提出書類は少なく、届出にかかる費用も比較的抑えられます。ただし、届出後も品質管理や市場への安全情報の収集・報告義務は継続して発生します。
参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)公式サイト
一般医療機器の「製造販売業許可」と「製造業登録」:2つの手続きの違い
製造販売届出とは別に、医療機器を継続的に販売・流通させるビジネスを行うためには、「医療機器製造販売業許可」と「医療機器製造業登録」の2つを取得する必要があります。混同されやすい2つの手続きですが、目的と手続き先が異なります。
医療機器製造販売業の許可:「流通させる責任者」になるための許可
医療機器製造販売業とは、製品を市場に出荷し、流通させる責任を持つ業者に対して与えられる許可です。都道府県に申請し、各都道府県知事から許可を受ける必要があります。
一般医療機器(クラスⅠ)だけを扱う場合は「第三種医療機器製造販売業許可」が最低限必要です。ただし、管理医療機器(クラスⅡ)や高度管理医療機器(クラスⅢ / Ⅳ)も扱いたい場合は、それぞれより高いランクの許可(第二種・第一種)が必要になります。
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クラス分類
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製造販売業の許可種別
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製造業登録
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製造販売できる医療機器
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クラスⅠ
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第三種医療機器製造販売業
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必要
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一般医療機器
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クラスⅡ
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第二種医療機器製造販売業
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必要
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一般医療機器・管理医療機器
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クラスⅢ・Ⅳ
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第一種医療機器製造販売業
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必要
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上記すべて+高度管理医療機器
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出典:厚生労働省「医薬品・医療機器」
医療機器製造業の登録:「製造工程を担う事業者」になるための登録
医療機器製造業は、実際に医療機器を作る(組み立て・加工・設計など)工程を担う事業者が行う登録です。製造販売業とは担う役割が異なり、製造業者が直接販売業者に販売したり、製造販売の承認を申請したりすることはできません。
また、海外で製造された製品を輸入して国内に出荷する場合は、海外の製造拠点における「外国製造業者登録」も必要になります。
参考:厚生労働省「医療機器製造者の責任技術者の資格要件に係る講習会」
製造販売業の許可を取得するための3つの要件
医療機器製造販売業の許可(第三種〜第一種)を取得するためには、次の3点の要件を満たす必要があります。
① 人的要件:担当責任者の設置
許可を受けるためには、社内に以下の責任者・担当者を配置する必要があります。
・総括製造販売責任者(薬機法で定められた資格要件あり)
・国内品質業務運営責任者(QMS省令で規定)
・安全管理責任者(GVP省令で規定)
・管理監督者・管理責任者(QMS省令で規定)
それぞれの責任者には、許可の種類(第一種〜第三種)ごとに異なる資格・経験の要件が定められています。
② QMS省令への適合:品質管理の仕組みを整備する
QMS省令(正式名称:医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令)は、医療機器を製造・販売する事業者が守らなければならない品質管理の基準を定めたルールです。製品の設計から出荷後のフォローアップまで、一貫した品質管理システムを社内に構築することが求められます。
③ GVP省令への適合:安全情報を集めて管理する仕組みを整備する
GVP省令(正式名称:医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令)は、市場に出た製品に関する安全情報を収集・評価して、必要な対応(回収・改善など)を行うための仕組みを義務付けるものです。
QMS省令・GVP省令はいずれも、許可取得後も継続して遵守する義務があります。定期的な立ち入り調査や、資料の整備・保管が求められますので、社内体制の整備には余裕をもったスケジュールが必要です。
一般医療機器の「販売業」は許可が必要なのか?
ここで混同されやすいのが「製造販売業」と「販売業」の違いです。一般的なイメージでの「中古医療機器を買って、それを医療機関に売る」という行為は「販売業」に該当します。
薬機法では、扱う医療機器のクラスによって、販売業に必要な手続きが異なります。
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医療機器のクラス
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販売業に必要な手続き
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クラスⅠ(一般医療機器)
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届出不要(ただし医療機器販売業の規制は適用)
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クラスⅡ(管理医療機器)
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販売業の届出が必要
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クラスⅢ・Ⅳ(高度管理医療機器)
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販売業・貸与業の許可が必要
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出典:厚生労働省「医薬品・医療機器」
クラスⅠの一般医療機器については、販売業として届出は不要とされています。ただし「医療機器販売業」の規制(営業所管理者の設置、適切な保管・管理など)は適用されるため、無届出であれば何をしてもよいということではありません。
参考:厚生労働省「医療機器販売業者等の営業所管理者の資格要件に係る講習会」
中古の一般医療機器を売買する際の注意点
クオンヘルスケアのような中古医療機器の買取・販売において、一般医療機器はリスクが低いためやり取りしやすい区分ですが、いくつかの点に注意が必要です。
修理・整備記録の確認
中古の一般医療機器であっても、使用状況や修理・整備の履歴は確認することをおすすめします。メーカーの保守体制が終了している(保守部品の供給が終わっている)機器については、修理が難しい場合があります。
製品の添付文書・規格書の取得
「医療機器」として適切に使用するためには、添付文書(使用方法・禁忌・保管方法などが書かれた説明書)が必要です。中古品であっても購入時に添付文書が付属しているか、PMDAの添付文書データベースで確認できる機器であるかを確認しましょう。
参考:PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)公式サイト 添付文書データベースあり
「医療機器」として届出されているかの確認
類似品・海外製品の中には「医療機器」として薬機法上の届出がなされていないものもあります。PMDAの医療機器データベース(JMDN)で品目登録を確認することで、正規の医療機器かどうかを調べることができます。
一般医療機器の製造販売業許可:取得の流れを具体的に確認しよう
「許可が必要なのはわかった。でも実際どう進めればいいの?」という疑問に応えるため、第三種医療機器製造販売業許可の取得ステップを順番に整理します。
ステップ1:都道府県の薬務担当部署に事前相談する
まず最初に行うべきは、事業所が所在する都道府県の薬務担当窓口(衛生局・保健福祉部など)への事前相談です。申請書類の記載方法・必要な添付資料・審査のスケジュールを確認してから動くと、後戻りが少なくなります。窓口によっては事前相談の予約が必要な場合もあります。
ステップ2:社内体制を整備する
許可申請を行う前に、人的要件(総括製造販売責任者・安全管理責任者・国内品質業務運営責任者など)を充足するための人員配置が必要です。各責任者には、薬機法・QMS省令・GVP省令で定められた学歴・実務経験の要件があります。たとえば第三種の場合、総括製造販売責任者は「医療機器の品質管理や安全管理に関する適切な知識と経験を有する者」であることが求められますが、必ずしも薬剤師や医師である必要はありません。都道府県の窓口で要件の詳細を確認してください。
ステップ3:QMS体制・GVP体制を構築する
品質管理の仕組み(QMS)と安全管理の仕組み(GVP)を社内に整備します。書面(手順書・記録様式など)の作成だけでなく、実際に運用できる体制を整えることが求められます。申請後の調査や更新審査時にも確認されるため、「申請時だけ整えた形だけの体制」は避けるべきです。
ステップ4:申請書類を作成・提出する
都道府県に対して、医療機器製造販売業許可申請書・申請者の欠格事由に関する誓約書・総括製造販売責任者の資格証明書類などを提出します。書類に不備があると審査が止まるため、事前に窓口で確認済みのチェックリストと照らし合わせながら準備することをおすすめします。
ステップ5:審査・許可証の交付
書類審査・必要に応じた実地確認を経て、許可証が交付されます。審査にかかる標準的な期間は都道府県によって異なりますが、申請から数週間〜2か月程度を見込んでおくとよいでしょう。許可証の有効期間は5年で、更新手続きが必要です。
参考:厚生労働省「医薬品・医療機器」
薬機法違反になるとどうなるのか:無許可販売のリスク
一般医療機器であっても、必要な許可・届出を取得せずに「医療機器」として販売した場合は薬機法違反となります。違反の内容によっては、以下のような行政上・刑事上の処分が課される可能性があります。
行政処分(業務停止・許可取り消しなど)
都道府県知事または厚生労働大臣から、業務の改善命令・業務停止命令・許可の取り消しが行われる場合があります。一度許可を取り消された場合、再取得には一定の期間を要することがあり、事業継続に大きな影響を及ぼします。
刑事罰(懲役・罰金)
薬機法では、無許可での医療機器の製造販売・輸入などについて、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金(またはその両方)が規定されています。法人の場合は両罰規定が適用されることもあります。
「一般医療機器だからリスクが低い=許可なしで売っても大丈夫」という考えは誤りです。クラスⅠであっても薬機法の対象であることに変わりなく、無許可での販売は違法行為です。不明点は都道府県の薬務担当窓口に必ず確認してください。
中古の一般医療機器を購入する医療機関・クリニック向けガイド
クオンヘルスケアでは、開業前のクリニックや既存医療機関から「不要になった医療機器を売りたい」「中古の機器を安く調達したい」というご相談を多くいただいています。ここでは、中古の一般医療機器を購入する側(医療機関・クリニック)が確認すべきポイントをまとめます。
購入前に必ず確認すること①:販売業者の適格性
中古の医療機器を購入する際は、販売業者が薬機法上の適切な許可・届出を受けているかを事前に確認することが重要です。管理医療機器(クラスⅡ)・高度管理医療機器(クラスⅢ・Ⅳ)については、販売業者に届出・許可が義務付けられています。一般医療機器(クラスⅠ)は販売業の届出こそ不要ですが、それでも薬機法の適用を受ける業者であることを確認してから購入するのが安心です。
購入前に必ず確認すること②:製品の状態・保守部品の供給状況
中古品の状態確認は、単に「見た目に問題がないか」だけでなく、メーカーによる保守部品の供給状況(EOL:End of Life)も確認することが重要です。保守部品の製造を終了した機器は、万が一故障した場合に修理が困難になることがあります。
購入前に必ず確認すること③:添付文書の取得
医療機器として適切に使用するためには、添付文書(使い方・禁忌・保管方法などを説明した書類)が必要です。中古品の場合、元の添付文書が紛失していることもありますが、PMDAのウェブサイトで多くの医療機器の添付文書を無料で確認できます。
参考:PMDA(医薬品医療機器総合機構)添付文書データベース
購入前に必ず確認すること④:保証・返品対応の明確化
中古品であることを考慮し、購入前に「動作保証の範囲」「初期不良時の返品・交換対応」「配送中の破損時の対応」を書面で確認・合意しておくことをおすすめします。口頭だけの合意は後のトラブルのもとになります。
許可取得チェックリスト:第三種医療機器製造販売業許可の準備に使えます
以下のチェックリストを参考に、申請前の準備状況を確認してください。
・都道府県の薬務担当窓口への事前相談を済ませている
・総括製造販売責任者(要件を満たす人物)を社内に配置している
・国内品質業務運営責任者を設置している
・安全管理責任者を設置している
・QMS省令に適合した品質管理手順書・記録様式を整備している
・GVP省令に適合した安全管理手順書を整備している
・申請書類一式(許可申請書・誓約書・資格証明書類など)を準備している
・製造販売届出の対象品目の届出書・外観写真・添付文書を準備している
・事業所(営業所)が薬機法上の要件を満たしていることを確認している
・外国から輸入する場合は、外国製造業者登録の要否を確認している
「限定一般医療機器」とは?QMS省令が一部免除される仕組み
一般医療機器(クラスⅠ)の中でも、特に人体へのリスクが極めて低いと判断される品目は「限定一般医療機器」として指定されることがあります。このカテゴリに分類された機器を製造販売する事業者(「限定第三種医療機器製造販売業者」)は、通常のQMS省令の規定の一部が適用除外(免除)となり、準拠すべき品質管理の基準が緩和されます。
これは小規模事業者や初めて医療機器ビジネスに参入する企業にとって、コスト・工数の面で大きなメリットがある制度です。ただし、どの品目が「限定一般医療機器」に該当するかは告示で定められているため、自社製品がこれに該当するかは都道府県の薬務担当窓口やPMDAへの確認が必要です。
参考:PMDA「医療機器」ページ・厚生労働省「医薬品・医療機器」
一般医療機器の「販売業・貸与業・修理業」の許可体系
医療機器に関わる事業は「製造販売」だけではありません。医療機関や販売代理店が実務で関わる「販売・貸与・修理」についても、それぞれ薬機法上の許可や届出が求められます。一般医療機器(クラスⅠ)に限定した場合の概要を以下で整理します。
医療機器販売業・貸与業の許可・届出
クラスⅠの一般医療機器は販売業としての届出が不要とされています。一方、クラスⅡ(管理医療機器)については届出が、クラスⅢ・Ⅳ(高度管理医療機器)については許可が必要です。貸与業(レンタル)についても同様の規制が適用されます。クラスを問わず、販売・貸与を行う事業者は「営業所管理者」の設置と研修受講が義務付けられています。
参考:厚生労働省「医療機器販売業者等の営業所管理者の資格要件に係る講習会」
医療機器修理業の許可
一般医療機器であっても、「修理」を事業として行うためには都道府県知事から「医療機器修理業」の許可を受ける必要があります。修理業は製造販売業・販売業とは別の許可区分であり、修理できる品目・範囲ごとに「修理区分」が定められています。無許可での修理は薬機法違反となりますので注意が必要です。
参考:厚生労働省「医療機器修理業者の責任技術者の資格要件に係る基礎講習会及び専門講習会」
スマートフォンアプリやソフトウェアも「一般医療機器」になる場合がある
近年、スマートフォンのアプリやPCのソフトウェア(SaMD:Software as a Medical Device)が医療機器として薬機法の規制対象になるケースが増えています。診断・治療を目的として使われるソフトウェアは「医療機器プログラム」として薬機法上の規制を受ける可能性があり、クラスⅠ相当のものであれば一般医療機器としての届出が必要です。自社のソフトウェアが医療機器に該当するかどうかの判断はPMDAへの事前確認が推奨されています。
参考:厚生労働省「医療機器プログラムについて」
PMDAへの届出:受理時に確認されるポイント
一般医療機器(クラスⅠ)の製造販売届出は「審査不要」とされていますが、PMDAによる受理確認の段階で書類の不備や商品名の適切性などがチェックされます。スムーズに届出を通すために、以下の点を事前に整理しておきましょう。
・製品の名称(商品名)が同種品と混同されない、適切なものになっているか
・添付文書に「禁忌・禁止事項」「使用上の注意」「保管方法」が適切に記載されているか
・外観写真が製品全体を明確に示しているか(主要な面からの写真が必要)
・製造販売業許可証の写しが最新の状態であるか
・届出品目が「一般医療機器(クラスⅠ)」に正しく分類されているか
参考:PMDA「医療機器の製造販売手続きについて」
重要用語の解説:このページで登場した専門用語一覧
医療機器の法規制には難しい用語が多く登場します。初めて触れる方でも迷わないよう、本記事で使った主な用語を平易な言葉で説明します。
薬機法(医薬品医療機器等法)
医薬品・医療機器・再生医療等製品などの品質・有効性・安全性を確保するために設けられた日本の法律です。正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で、旧薬事法が2014年に改正されて現在の名称になりました。医療機器を製造・販売する事業者が守るべき基本法です。
PMDA(ピーエムディーエー)
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の略称です。医薬品・医療機器の審査(承認可否の判断)・安全性情報の収集・健康被害救済の3つの業務を担う、厚生労働省所管の公的機関です。一般医療機器の製造販売届出の提出先もPMDAです。
QMS省令(キューエムエス省令)
医療機器・体外診断用医薬品を製造・販売する事業者が守らなければならない「品質管理の基準(Quality Management System)」に関する省令です。製品の設計・製造から出荷後の品質管理まで、一貫した仕組みを社内で運営することを義務付けています。
GVP省令(ジーブイピー省令)
製造販売後の安全管理体制に関する省令です。GVPはGood Vigilance Practiceの略で、市場に出た製品に関する安全情報を継続的に集め、必要なら製品の回収・改善などの対応をとる仕組みを整備することを義務付けています。
第三種医療機器製造販売業許可
一般医療機器(クラスⅠ)の製造販売を行うために必要な、もっとも基本的な段階の製造販売業許可です。都道府県知事から交付され、有効期間は5年です。
外国製造業者登録
海外の工場・製造拠点で医療機器を製造し、日本国内に輸入して販売する場合に必要な登録です。国内の製造業登録とは別に、海外の製造拠点についても登録が義務付けられています。
この記事の著者
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072-276-4101 |
| 認可証 |
高度管理医療機器販売業・貸与業許可
第 21N05051 号
医療機器修理業許可
27BS200794
古物商許可 ( 大阪府 )
第 622080196260 号
動物用管理医療機器等販売・貸与業届出 全省庁統一資格一般競争(指名競争) 発行番号:200713000037
産業廃棄物収集運搬業許可
第02700216380号 |